過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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718:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2013/03/02(土) 20:58:54.66 ID:8rtvewvXo






「な……」

 セーラー服は信じられないものを見る目つきで蒼星石を見た。

 彼我の距離は5メートルもない。薄闇の中であったが、セーラー服の位置から蒼い薔薇乙女の表情ははっきりと見て取れる。

 悲痛。しかし、決意。

 本気だ、と受け取れる表情が、自分に向いていた。

「もう、やめましょうマスター……」

 鋏を力なく右手に下げたまま、蒼星石は言葉を繰り返す。

「僕はこれ以上、今のマスターに協力するわけにはいきません……」と、蒼星石が言った。

「ふっ……ふざけないで! 貴女は私の言うことを聞いていればいいのよ! 私との契約がなければ動けない操り人形の分際で、何をわけのわからないことを言っているの!?」

 一気にまくし立てるセーラー服。

「――っ!!!」

 翠星石が一瞬、噛み付くように言葉を発しかける。

 しかし、視線ひとつでそれを止めたのは、他ならぬ蒼星石だった。

「僕は……僕も同じだった」

 蒼星石が語り出す。

 翠星石に向けていた瞳を、セーラー服に戻しながら。


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