過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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765:上条と真紅 ◆zEntDqWLlc[sage saga]
2013/05/21(火) 01:40:36.60 ID:BCdppM12o

 背中側、距離7メートル。

 少女人形とやりあった位置にいる美琴が、嫌悪感と怒り顔全体に、電撃を身体全体に纏わり付かせ、アウレオルスを睨みつけていた。

「何が何だかワケわかんない。なんでアンタが私そっくりの人形を動かしているのかもわからない。けど、あんたは『妹達』なんかじゃなくって、しかも襲撃事件の黒幕ってことよね!?」

 鋭い怒気。

「私にちょっかいかけるだけならともかく、黒子や初春さんまでひどい目にあわせて、おまけに何? 私の真似? ……気持ち悪い真似してくれちゃって」

 いったん言葉を切り、

「絶対に許さないわ!」

 全身から電流が溢れ出た。

 美琴は己の演算力を全解放。他人の身体に流れる生体電流すら把握できるほど、能力の精度を高めた。

 敵がどんな能力なのか見当もつかない。少なくとも『人形操作』『電撃使い』『空間干渉』を同時に使うことができる、非常識な存在だ。

 『多重能力者』とかつてやりあったことのある美琴は、その危険性を文字通り実感している。手加減や遠慮をしている場合ではない。

 先手必勝。

 美琴が両掌を前に突き出した。

 その中心に渦巻いた紫電が薄暗闇の中で美琴の顔を照らし、

「くらいなさい!」

 一条の光線として打ち出される!

「第3位、か。貴様にも用があるのだが」

 しかしアウレオルスの顔に動揺は浮かばなかった。

 学園都市でトップから3番目の攻撃を前にしても、それこそ『妹達』のごとく無表情を貫いているアウレオルスは、目の前の虫を払うかのように、左手を振った。

 手を一振り。

 ただそれだけで、美琴の放った電撃の束は、その左手に絡まるようにして、あっさりと向きを逸らされた。


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