過去ログ - 上条「まきますか? まきませんか?」
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99:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage saga]
2010/03/21(日) 17:00:04.07 ID:TgoUeT2o

 だが。

(ちょっと待てこのやろうっ!)

 駄目だ。上条がドアの前に立つより、ドアが閉まってしまう方が早い。

 このままのスピードでは、文字通り、あと一歩間に合わない。

「扉が!」

 真紅が叫ぶ。

 結界の何たるかは知らずとも、どういうものかの察知はついていた。

 あの扉が閉まれば、やっかいなことになる。

 ホーリエに命じようと真紅は左手を持ち上げ、

「・・・っ!」

 その腕が凍りついたように止まった。

 もう限界に近い上条の体にこれ以上の負担をかければ、それこそ命がどうなるか。

 迷いが真紅の心を縛り、それ以上彼女は動けない。

「このっ、ふざけんっなぁっ!」

 しかし上条は一瞬たりとも迷わなかった。

 彼は右足を一歩として踏み出す代わりに、体を限界まで捻って蹴りを放った。

 ドアは動いている。結界内では、『コインの裏側』から『コインの表側』に影響を与えることはできない。

 だが、今現在動いているものに触れることができれば、三沢塾で経験したように『引っ張られる』こともある。

 うまくいけば中に入ることができるかもしれない。


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