127:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/26(水) 22:55:24.50 ID:I8qI0aago
「勝負してくれないと、これ返さないからね」
私はアイツに借りた上着の裾をひらひらと示す。
理由付けには弱すぎるとは思うけど、きっと名目くらいにはなる。だから。
「はあ……たまには平和な日常が送れると思ったんだけどなあ……」
だから、お願い。
「分かったよ。それで気が済むってんなら――」
これが私のわがまま。
悪いけど、ね、お願い。付き合ってよ。
バカな小娘の下らない妄想なんてぶち壊して。
頭を一発殴って目を覚ましてやってよ、ヒーロー。
「――相手になってやる」
そして、そう帰ってくるのも計算済み。アイツが嫌と言わない事を確信していた。
私は全部打算の上でこの状況を引き出した。本当、最低だ。
でも私はこういうやり方しかできないんだ。
ごめんね。アイツの一番不幸なとこは。
「いつでもいいぜ、かかってきな」
こんな私に好かれちゃったって事よね。
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