278:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/04(金) 02:01:10.71 ID:7ywMJCK/o
「……アンタさ」
押し殺したような声。麦野の握り締めた両手は小さく震えていた。
「まさかそれ……マジで言ってんの?」
「ああ」
即答。一瞬の思考もなく垣根は答えた。
その反応でもう十分だ。
垣根は間違いなく本気で言っているだろう。そこに嘘も偽りも、欠片も存在していない。
その理由はさておき垣根は真実そう思っているのだろう。
おめでたいにも程がある。
ここは殺し殺されが日常の暗部。地獄と同義の世界。
咽ぶ空気は血と硝煙の臭いしかせず、足を踏み出すには死体を踏みつけなければならない。
そんな世界で――よりにもよって垣根は、矛盾にも程がある、愚にも付かない理想を唱えている。
.、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、 、、
だめだこれは。認めてはいけない。
「――ふざけてんじゃねえぞ垣根ええっ!!」
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