33:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/09(日) 14:53:52.32 ID:ebftp9go
その柔らかな笑顔に思わずどきりとする。何よ。こういうときばっかり年上ぶっちゃってさ。
さっきポテトがどうのと騒いでいたのを私は忘れていない。
それでも時たま見せるこういう表情や仕草に私はその度に動揺してしまう。
きっとアイツには年上とか年下とか、そういう面倒なものは何の意味も成さないのだろう。
でもやっぱり私はどうにも意識してしまう。その事がアイツとの認識のギャップを生み出しているのだろうけど。
ああもう。さっきからずっとペースを乱されっぱなしだ。アイツの一挙手一投足のことごとくが私の心をかき乱す。
仕草の一つ、表情の変化、発する一言が全て私をコントロールしているような錯覚。
でもどんなに動揺してもアイツはそんな事にはこれっぽっちも気付かないのだろうけど。
現にアイツは、真っ赤になった顔をばたばたと手を大仰に動かす事で必死にごまかそうとしている私に不思議そうな顔を向けている。実に察しが悪い。
「んじゃぶらぶらしますか。今日は天気もいいし、たまにはいいだろ。こういう日も」
その言葉にまた私はどきりとする。
『こういう日』。本来あるべき『日常の一コマ』を私は知らない。
もちろん私だって友達とお喋りに興じたり買い物に一喜一憂したり、多分年相応の青春の謳歌ってやつをしている。
それはアイツも同じだろう。
でも私とアイツと、二人が揃うと途端に日常なんて言葉はまるで化学反応を起こしたように消え失せてしまう。
一度、いや二度ばかりそんな感じになりそうになった事はあったけれど、その時もやっぱり途中で邪魔が入った。
それもお邪魔虫と呼ぶには可愛いにもほどがある凶悪な奴だ。最終的に剣呑な事件にならなかった例がない。
だから、だろうか。そう。私はアイツとそのセーシュンのオーカって奴をやりたかったのだ。
他愛もないお喋りをして、目的もなく街をぶらぶらと歩いて、しょーもない事に騒いで。
そんな事をしてみたかったのだ。もちろんそれも建て前の一つでしかないのだけど。
つまりアイツを呼び出す事に成功し、こうして一緒に歩いてる時点で私の目的は半ば達成されつつあった。
後はお邪魔虫が来ないことを願うばかりだ。
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