338:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/02/12(土) 21:31:54.17 ID:Gg00LIP8o
「――――!?」
能力を解放していれば不意打ちされる事もなかっただろう。
だが実際、フレンダは能力を意図的に抑え、その結果として死角にいた相手に気付かなかった。
しかし解せない。意図的に能力を抑えていても自分に向けられた殺意なり敵意なりがあれば反応できる。
そこは最低限の自動機能で、能力使用の有無に関わらず常に発動しているセンサーだ。だとしたら。
(認識操作系の能力者か――!)
『視覚遮断』など、精神感応系の能力の中には知覚を歪曲させるものもある。
それらはしかし、同系列の能力の中でも最上位であり極々一部を除けば完全な上位互換でしかない『心理掌握』に通用するものではないのだが。
同時に、同系列であれば『心理掌握』のセンサーに唯一対抗できる手段でもある。
「ちぃっ――!」
舌打ちし、ブレザーの懐に手を入れ中にホールドしていたダーツ爆弾を握る。
拳銃は持ち歩いていない。効果範囲の広い爆薬の中では唯一指向性を持ち近距離でも対応できるものがあるとすればこれだけだ。
しかしフレンダがダーツを引き抜き構えるよりも早く。
すっ、と相手が手を上げた。
両手を、掌をこちらに見せ、軽く。
「――――は?」
「こちらに敵対する意思はない」
思わず漏れた疑問の呟きに答えるように、赤いセーラー服を着た髪を二つに括った少女が告げた。
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