過去ログ - 御坂「名前を呼んで
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4:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2011/01/05(水) 21:46:26.90 ID:fTbLwVYo
と、そんな彼女のコーディネートだからそこについては不安ではないのだが、やっぱり自分に似合っているのかとか心配になってしまう。
私は立ち上がり、すぐ目の前の店のディスプレイを覗く振りをして大きなガラスに自分の体を映す。

曇り一つ無いガラス板には見慣れない服の上に乗った見慣れた顔が映っていた。

柔らかいライトイエローのブラウスの上からブラウンのチュニック。それに落ち着いた雰囲気のタータンチェックのプリーツミニ。
他の人の手によるコーディネートだからか、いつもの自分とはどこか違って見えた。

服の一つでこうまで変わってしまうのだからやっぱりコーディネートって重要なんだなぁと改めて実感する。
めったにしないメイク(といっても色つきリップくらいの気付かれない程度のものだ)もしちゃって、少し背伸びをしすぎてる感じもしないでもないけど、たまにはいいわよね。

ガラスに映る女の子はまるで自分ではないみたいだ。
自分でも可愛い格好とは思う。でも似合っているかと訊かれると返事に困る。第一アイツがそう思ってくれるか――。

(……うわ……うわー、うわー!)

意識してようやく、私はさっきから悶々としている明確な原因を見つけた。

要するに私はこの格好をはたしてアイツが可愛いと思ってくれるかという、ただその一点が不安で堪らないのだ。
もし気合を入れまくった服に引かれたらどうしようとか思ってしまうと。

(帰りたい……っ!)

念のために告白すると、呼び出したのは私だ。
アイツから誘いがあるなんて事は天地がひっくり返ってもありえない。言ってて悲しくなるけど。


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