474:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/18(金) 23:06:39.43 ID:pN86/G7wo
果たしてその言葉にしないされない思いは絹旗に届いただろうか。
彼女は振り返らず、浜面に見えないようにどこか悲しげな笑みを浮かべる。
それは誰に向けられたものなのか。
視線を交わしたまま黒夜が僅かにいぶかしむように眉を顰めるが。
続く絹旗の表情に黒夜は戦慄し、同時に歓喜した。
――なぁ絹旗ちゃんよ、アンタも相変わらずみたいで私は嬉しいよ。
カハッ、と思わず嗤い声が漏れる。
嬉しくて嬉しくて仕方なかった。
二度と見たくもなかったはずの少女の顔は、今や黒夜にとって最愛ともいうべきものだった。
ああ――その可愛い顔を涙と血でグチャグチャに犯してやりたくて仕方ない――!
黒夜の殺意でしかない視線に絹旗は正面から睨み返す。
その眼光は鋭く爛々と輝き、まるで燃え盛る気炎は鬼火のようだった。
幼い外見の少女には似合わない悪鬼のような笑みを浮かべ絹旗は背後に向かって言い放つ。
「そォです。超離れててください。今回はちょっと――さすがの私も抑えが効きそォにありませンからァっ!」
ゴッ!! と絹旗の足元、床が音を立てて数センチ陥没し。
両手で握り締めた窒素の槍を、思い切り引っこ抜いた。
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