485:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/20(日) 03:34:08.09 ID:gdbxis4eo
「くっ……!」
声を発したのは浜面だった。
窒素を操る二人の大能力者。
その戦いの間に割って入るなど無能力者の浜面には愚の骨頂でしかない。
しかし一方的に蹂躙される絹旗の姿に歯噛みする。
何か自分にできる事はないか……そう考えてしまう。
だが。
「――離れないで」
滝壺の声にはっとした。
袖を掴む手には心なしか力が込められている。
浜面を見上げるその顔は疲弊し切っていた。
吐息は熱く、目は茫と潤んでいる。
けれど視線は――確かに力強い光を持っていた。
「……ああ」
浜面は頷き、右手を滝壺の左手に重ねる。
絹旗は任せろと言った。
ならばここで浜面が手を出すのは彼女に対する侮辱だろう。
そして浜面にはやるべき事がある。
「離れるもんか。絶対に」
この腕の中の少女を守らなければならない。
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