499:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/03/23(水) 00:22:22.44 ID:N02eUm/Go
浜面もまた、知り合ってまだ間もないがその事を直感的に悟ったのだろう。
全てのピースがかっちりと嵌った時こそ彼女たちは無敵の集団と化す。
だからこそ絹旗を残した。
逃げたのではない。
散らばってしまったピースを集めるために。
残したのは絹旗を信じての事だ。
彼女を信じるからこそ言葉も交わさず迷わず全てを任せた。
そして絹旗を後に残し浜面は走る。
滝壺の手を取って。
(――あは。なンですかそれ)
こんな血と死の臭いしかしない舞台だというのに二人の姿は鮮烈に絹旗のまぶたに焼き付いた。
手に手を取って駆ける男女。それを追う敵対者。
力の差は歴然だというのに絶対に負ける気はしない。
それはまるで――。
(まるで――どっかの映画のワンシーンみたいじゃないですか)
二人の背に若干の嫉妬を覚えながらも絹旗は薄く笑った。
751Res/479.61 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。