87:VIPにかわりましてNIPPERがお送りします[saga]
2011/01/19(水) 18:31:18.03 ID:Z9/RKEgRo
「ぐっ……おおぉ……」
「甘いもの嫌い?」
と言いつつ私はそれはないと確信していた。さっきチョコパイ食べてたもん。
「いや、嫌いじゃないけどさ……」
「けど?」
「……高いんだよ」
小さく呟いたのは実にアイツらしい理由だった。甲斐性のカケラもありやしない。まったく、ああ本当に仕方ない。
「いいわよ、私がおごってあげる」
「別にそこまで……」
「今日付き合ってくれたお礼。それだけじゃ不満なら、さっきのストラップのお礼も」
多分こういう手管に弱いだろうと踏んでの言葉だ。
ここまで言われて断れるほどアイツは押しが強くないはず。何せ私のあの一方的すぎる呼び出しにのこのこと現れるくらいなのだから。
そして思ったとおり、アイツは空いた左手を挙げて降参を示した。
「分かった、了解。そう言うなら断る方が悪い」
そんな事を言いつつメニューを見てアイツが指したのはチョコバナナ。
絶対値段見て決めたなコイツ。一番安いのじゃあまりに露骨だからっていうのまで見えてくる。
でもまあ、そんなつまらない事にこだわるのもアイツらしいと言えないこともないんだけど。
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