9:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[saga]
2011/01/05(水) 21:56:02.41 ID:fTbLwVYo
「いきなり何しやがんだビリビリ中学生っ!」
あ、またそんな呼び方するの。ふーん。
……なんて落ち着いた感じにあしらう事もできず、私は反射的に口を開く。
「ビリビリってアンタいつになったら私の名前覚えるのよ! そして無視すんな! アンタ前も同じような事を……!」
「え?」
私の言葉のどこにそんな間抜け顔をする要素があるのだろうか。
アイツは鳩が豆鉄砲食らったような顔で私を見る。
じっと。至近距離で。目と目が合い、視線を意識して私は思わず顔が真っ赤になってしまった。
目の前にあるのは別にどうって事もないバカ面のはずなのに、どうしてだか私の顔は自動的に火照っていった。
ついでに両肩に置かれた手を意識してしまう。さっきまではなんともなかったはずなのに、アイツの両手から伝わる温度に私の体温は上昇し続ける。
「なっ、ななな、何して……!」
オーバーフローした私の思考はまともな判断をできぬままうろたえるしかなかった。
けれどアイツはそんな私にまったく気付く様子もなく、妙に真剣な眼差しで私をじっと見詰める。
まるで睨むようにも見えるその表情に思わずどきっとするが、それをきっかけとするようにアイツは視線をゆっくりと下に、私の胸元の方に向ける。……ってどこ見てんのよー!?
反射的に口を開きかけるが、アイツが声を発する方がそれより一瞬早かった。
「……ああ、なるほど」
何がなるほどだ。そんなに私の胸が納得いったのか。アンタは私の胸に何を期待していたんだ。
そりゃあ確かに……、って自分でも納得しかけて落ち込みかけてどうする。
その感情のベクトルをアイツに向ける怒りに変換。
強く拳を握り締める。衝動が漏れ出して肩がぷるぷると震える。
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