過去ログ - 上条「身体が……熱い」
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2:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2011/01/08(土) 14:59:16.05 ID:JeVAPgDO

──幻想殺し。異能の力ならば何でも打ち消す。それが火であろうが水であろうが雷であろうが、神の祝福であろうが。その幻想殺しを宿す右手を持つ少年はトボトボと肩を落としながら道を歩いていた。

「はぁ、不幸だ……」

口癖のように、毎日溜め息と共に吐き出されるその言葉は夕焼けを映す空の色に溶けた。

彼が憂鬱になっているのは、いつも通っているスーパーの特売に間に合わなかった為。万年金欠生活を送っている少年にとってスーパーの特売日などというものは彼にとって受験と同等の大事なそれで、今日も今日とてその大事なイベントを逃してしまっていた。

生きるための術として、その大事な日を忘れていたわけではない。今日の朝だってそれに間に合うように時間を計算して、行動してきたはずだった。特売に合わせ昼飯でさえも抜いてその分特売に回そうと思い、放課後まで過ごした。そしてグーと鳴るお腹を押さえるのだが。

……戦場(スーパー)に向かう道すがら、不良に絡まれる人を見かけてしまうのはどうやら彼の体質らしい。それを見かけた所で彼の起こす行動は決まっている。



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