過去ログ - 上条「身体が……熱い」
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690: ◆LKuWwCMpeE[sage]
2011/02/05(土) 23:10:35.49 ID:IHKgETkDO

学園都市の広告塔の様な存在の230万人の中の三位の美琴。
更にはその上の最強と言う名も欲しいままに頂点に君臨する一位の一方通行。
そんな二人が揃ってこの部屋にいた。
そして、揃って上条と言う一人の少年を救う為だけに尽力している。

「ふむ…………贅沢にも程があるな」

「俺なんかにゃもったいないっすよねー…………はは」

溜め息と共に吐き出された木山の言葉に上条は苦笑いした。

 しかし何故この上条にこんなにも人が集まるのか、木山は何となく理解していた。

彼の人望、人柄、優しさ、強さ────。
そのどれもが人のそれよりずば抜けていて、尚彼は自慢気にする事無く、虚栄する事も無く、押し付ける様子もおくびにも出さない。
そうするのが当たり前かの様に、無自覚でやってのけてしまう。

だからこそ、上条の周りにはこんなにも人が集まって来るのだろう。
第三位だろうが第一位だろうが関係なく、隔たりなく接してしまう。
様子を見る限り一方通行とはまだそうはいかないのだろうが、ゆくゆくはそうなっていくのを何故か容易に想像出来てしまっていた。

「全く、君と言う少年は」

「へ…………何か悪い事しましたかね」

「したさ。だからこそ早くその身体を治してしまえ」

「………………そう、ですね……面目無いです」

申し訳無さそうにした上条を見るが、木山は微笑んでいた。

──人として、何が大切かを既に弁えているこの少年の未来はきっと明るいものになるのだろう。

「…………頑張るんだ、御坂君……」

「ん? 御坂がどうしました?」

「いや、何でもないよ」

ふと無意識の内に、そう呟いていた。



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