過去ログ - 10666「これが超電磁砲……」2
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767:伊吹 ◆fJ3KTPFnIUC/[saga]
2012/02/20(月) 23:30:10.08 ID:STdUbT5AO
キヒヒ、と彼は狂気を孕んで笑っていた――狂ってる。

スーツ「情けないというのはね、私が女を見抜けなかった事なのだよ」

スーツ「恋は盲目と言うがね、それはつまり――そうでなければ恋など出来んのだよ」

スーツ「あぁ、クズだクズだクズクズクズ! 私としたことが、人生最大の汚点だよ!」

兵1「……だから死にたいって言うのか?」

スーツ「そうさ。私はこんな完全でない私を見ていられないのだよ」

スーツ「私の人生は一人の女に奪われてしまったのだよ」

スーツ「私は、とうに死んでいる」



兵1「――――わかってるなら!!」



銃の引金が役目を果たし、男性の左腿を銃弾が貫いた。

スーツ「――ははは」

兵1「死ぬなら一人で死ね!! だがな、私の仲間を巻き込んで――楽に死ねると思うなよ!」

スーツ「――君は何も分かっていない」

男は水面に沈んでいく。

スーツ「私たちは、いつか来る滅びを早めたに過ぎないのだよ」

知識を抱えたまま、溺死する。

スーツ「――あぁ、言い得て妙だ。これは――壮大な自殺だったのですね、先生――」

トプン、と。
水に飲み込まれ、男は沈んでいった。
もう、生きてはいない。




兵1「こんな――こんな事の為に私は――っ」

部隊は家族で――彼女は、それを失ってしまった。

幸せを追い求め、彼女は何を手に入れたのだろうか――?


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