過去ログ - 禁書「……『幻想物語』?」
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368:第十六話 『聖天使ペタメイド』 ◆iH7bNFBwQs[saga]
2011/02/20(日) 00:00:51.71 ID:rIBkzhHt0

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17600号から事の顛末を聞いた打ち止めは、強く奥歯を噛みしめた。
ちらりと、打ち止めは傍らに視線を投げる。
彼女は今、竜王の肩を抱いて家へと向かっている途中である。
ようやく落ち着きを取り戻した竜王の頬に、涙の後がはっきり残っていた。
眉は力なく垂れ下がり、俯いたまま足を引きずるように歩いている。


(発光体が何者かわからないけど、絶対許せない、ってミサカはミサカは怒りに燃えてみたり)


打ち止めは竜王を抱きしめる腕に力を込めた。 「打ち止め?」 と、竜王が訝しげに呟いた。


「竜ちゃん、今日はミサカのお家でお泊りしよう、ってミサカはミサカは名案を申し出てみる」

「……いいの?」

「もちろん! 夜は一緒に寝ようね、ってミサカはミサカは今からワクワクしてみたり!」

「……ありがとう」


堪らず、竜王は打ち止めに抱きついた。 打ち止めは足を止め、優しく彼女の頭を撫でた。


(ヒーローさんたちには下位個体を通じて連絡して、あの人には17600号を差し向けよう)

(状況を伝えて対策とらなくちゃ。 でも……)

(少なくとも今日一日は、竜ちゃんのことはミサカに任せてもらおう)

(ヒーローさんたちに会うのも気まずいだろうし、みんなが落ち着く時間が必要だからね)

(早く元気になって欲しいな。 竜ちゃんには悲しんでる表情は似合わないよ)

(そうだ。 元気になったら、一緒にごっこ遊びしよう。
 インデックスもコスプレしたことあるって言ってたし、三人で魔法少女トリオ作ってみたり)

(竜ちゃん付き合ってくれるといいなぁ)

「さ、そろそろ行きましょう、ってミサカはミサカは促してみる」

「……うん」




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