過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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14: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/12(水) 23:03:15.09 ID:KZdJ5BByo
俺がお茶とお菓子を持ってあがると、沙織達はなにやら俺の話題で盛り上がっていた。
「だから〜、あたしの理想の兄貴像は、優しくて頼りがいがあって……あ、当然超シスコンなのがデフォだから。でもそれをなかなか認めようとしなくて」
「あなたにしてはいい線行ってるわ。だけど少し現実を見なさい。そんな都合のいい兄がいるわけがないでしょう?」
「いやいや、そうとも限らんでござるよ黒猫氏。拙者のお兄様なんかは結構それに近いものが――」
なんつー会話してるんだ。なんだよ、理想の兄貴像って。
他に話すこと一杯あるだろうに。なんでよりにもよって兄貴談義に花を咲かせてるんだ。
「えー? それはないって。だって“あれ”だよ?」
桐乃はそういうと俺を指差した。
まぁ確かに俺は凡庸だし、顔だっておまえらに比べりゃ地味だけど……“あれ”はないんじゃないですかね?
「きりりん氏、拙者のお兄様を舐めてもらっては困りますな」
「「「えっ?」」」
俺達3人の声がハモる。
「ふっふっふ。何を隠そう、先日拙者が家を飛び出してしまった時、お兄様はあちこち走り回って探してくれましたし、拙者の趣味が奪われかけたなら、父上に説教かましてまで守ってくれたと聞きました。そしてそれ以来、人生相談にもたびたび乗っていただいております。お兄様のシスコンっぷりったらそれはもう――」
ぎゃああああああああ! それ以上俺の恥ずかしい過去を暴露するんじゃない!
「ご、誤解だ! お、俺はあくまで沙織の人生相談とやらを最後まで責任もって終わらせたかっただけで、他意はないんだよ!!」
「そして、この反応でござる。いかがかな? きりりん氏」
お願い! もう俺で遊ぶのはやめて!
結局、なんやかんやで時間は過ぎ、今日はお開きとなった。
まぁ、なんだ。楽しかったよ、意外と。時間が経つのを忘れるくらいには。
「……今日は沙織と遊んでくれて、ありがとな」
肩の力を抜いて、口の端を持ち上げる。
すると、黒猫はじっと俺の眼を覗きこみ、
「……いい機会だから聞いておくけれど、あなた、どうしてあんなに妹の世話を焼いているの?」
なんでだろうなぁ……俺にもわからん。
「……シスコン?」
「それだけは違う!」
「じゃあなに?」
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