過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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152: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/24(月) 21:44:55.26 ID:veRgJgB8o
「あっ!」
「ひっ!? きゅ、急に大きな声出さないで下さい!?……どうしたんですか?」
「あ……すまん。なんでもないんだ」

この笑顔で思い出した! この子、桐乃にもらったファッション誌に桐乃と一緒に写ってた子だ!
道理でどこかで見た気がしてたわけだよ。正直、初めて見た時からちょっと気になってたんだよね。

あやせはしばらく頭に疑問符を浮かべていたが、やがてこう切り出した。

「ふふ、桐乃と腕を組んでるのを見た時はどうなることかと思いましたよ。……今日はいきなり押しかけちゃってすいませんでした」

そういうとあやせは、ぺこりとお辞儀をした。
なんだ、いい子じゃないか。一時は命の危険さえ感じたが、それこそ俺の想い過ごしかもしれないな。
まあ、思い込みが激しくて自己完結しがちな一面をもっているようだけど。
が、彼女が発した言葉に対して、ある疑問が俺の中に浮かんできた。

「…………ん? 腕を組んでるのを見た?」
「あっ!?」

俺が桐乃と腕を組んだのは、先日、桐乃の買い物に付き合わされた時だけだ。
なぜこの子がそのことを知っている? いや、知っているだけならまだしも、あやせは見たと言った。
ここまでスルーしていたが、なんで俺の名前を知っていたのかも疑問である。

「きょ、今日はここで失礼しますね! さようならお兄さん!」
「あ! ちょ、ちょっとま……」

俺の制止もむなしく、あやせはあっという間に走り去ってしまう。

「…………ひょっとするとストーカーの方だったかもしれん」

そして、去り際に残した『お兄さん』という言葉。
あやせの頭の中でいったいどういう結論が出たのか不思議でならない。
あの子、いい子だと思ったんだけどなあ……。俺の見当違いかな。

「ははは…………これ、沙織に話したらまた怒られそうだな」




第六話おわり



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