過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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199: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/02/01(火) 17:49:13.50 ID:+ArswgcOo
「あのな……あれはお願いじゃねえ。脅迫ってんだ」

エロゲをプレイしているのは、あくまでも桐乃にいわれたからで、決して自分の意思じゃない。
言葉の端にそういうニュアンスを漂わせる。明言を避けたのは、なんとなく言ってはいけない気になったからで深い意味はない。
もうこの論旨で行くしかない。ってか実際そうだしな。決して、嬉々としてプレイしてたわけじゃねえぞ。

「……同じことです。お断りにならなかったのでしょう?」
「う…………そう……だけどよ」
「……本当の妹は、私なんですよ?」

そうか。ここまで言われてようやく沙織の言いたいことがやっとわかってきた。
こいつは俺が桐乃ばっかり構ってるみたいで面白くなかったんだな。
たしかに最近は、エロゲばっかりやってたせいか、沙織と会話することが少なかった気がする。
もっと自分に構ってほしい。でも恥ずかしくて自分からは言い出せない。
だから、お土産にプラモを買って帰って、一緒に作って、構ってもらおう――そう思ったんだ。多分これで間違いない。
なにせ、こいつは超が付くくらいのブラコンだからな。

「すまん。時間見つけて作ってみるよ。今度は塗装のやり方教えてくれよな」

ぽん、と沙織の頭に手を置きそのまま撫でてやる。こんなに大きくなっちまって、お兄ちゃんは嬉しいぞ、ちくしょう。

「ありがとうございますお兄様! 愛していますわ!」
「うお!?」

大変なことを口走ったかと思うとそのまま俺に抱き着いてくる沙織。
ちょ……飛びついてくるんじゃない! や、柔らかいだろうが! 何がとは言わねえけど!

が、結論から言えば俺のリヴァイアサンが覚醒するようなことはなかった。
相手が妹だったから――というわけではない。

「ぐおお…………お、重いい」

堪え切れず、そのままベッドへと倒れこむ。そのまま、まるで沙織に押し倒されたみたいな恰好になる。

「あのなあ……抱き着くのはせめて心の準備が終わってからにしてくれ」
「うふふ、ごめんなさいお兄様」

苦笑いを浮かべる俺とは対照的に満面の笑みを浮かべる沙織。
こいつは本当にブラコンだな。ここまでブラコンの妹は他に存在するまい。
だから、俺は今なら胸を張ってこう思うことができる。つくづく俺はシスコンなんだなってな。
先ほどまでの苦笑いから、次第に純粋な笑顔へと変わっていくのが自分でもわかる。
だが、次の瞬間、俺の表情は凍りつくことになる。



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