過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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308: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/02/16(水) 19:08:48.98 ID:axGrk5OPo
「おう。その友達なんだがな――」
それから俺は、
・友人には気になるやつがいる
・友人は自分の気持ちがわからないみたい。だが、俺に言わせれば、そいつは素直になれないだけで、気になる人とやらが好きなはず
・俺としてはテコ入れをするべきか、否か
完結にこの三点を沙織に話し、
「どうしたらいいと思う?」
こう締めた。
・そんな曖昧な気持ちで告白された方は迷惑だろうか
という点は、あえて相談しなかった。
あの時、あやせは“俺に聞かないと意味がない”と言ったが、あれは、恐らく一般的な男子の意見が聞きたかっただけだろう。
俺の答えが重要だから――と思えるほど自惚れてはいない。
ま、とってもどきどきしちゃったのは事実だけどね。あやせみたいな美少女に、あんなこと言われてどきっとしない方がおかしいよ。
冷静になればありえないってことはわかるんだけども。
この分だと、あやせの言う“その子”も本当に存在するのかもな。どこの誰かは知らねーけどさ。
俺の相談に、しばらく考え込んでいた沙織だったが、やがてゆっくりと口を開いた。
「……その方が告白するならば、その方とお相手の方は、間違いなく上手くいくと思いますわ」
まるでやり手の占い師のように、上手くいくと言い切る沙織。
だが、決して俺を直視しようとはしない。不自然に俺から目を背けている。
「いや、それって何を根拠に……」
いくら人の心の機微に敏感だって言っても、会ったこともないやつのことまでわかるわけがない。
……まさか、これがニュータイプってやつなのか?
違う、そんなわけがあるか。あまりの驚きに、一瞬、黒猫みたいになっちまってたぜ。
「根拠はありません。私がそう思っただけですから。ただ……」
「ただ?」
「そのお二人が上手くいくことで悲しむ方も、少なからずいると思いますわ」
そりゃあ……そうだろうな。仮にあやせが誰かと付き合うことになったら、少なくとも俺は悲しむもん。
でも、それって当たり前のことじゃないの? わざわざ言うことだろうか。
誰かと誰かがくっ付けば、他の誰かとはくっ付けない。当たり前だ。
なんせ、あやせたんは一人だからな。
なんだろう。なんか、俺と沙織の会話が噛み合ってない気がする。
どうやら、沙織には俺には見えていないものが見えているようだ。オカルト的な意味じゃなくてね。
……もしくは何か勘違いしているのだろうか。
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