過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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355: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/02/24(木) 19:24:53.88 ID:4wpeXllNo
別に参加することが嫌なわけじゃない。要は一軍と二軍にわけようってことだ。
ま、黒猫がダントツで上手いのは今さら言うまでもないし、一軍の片翼は黒猫で決まりだろう。そしてもう一人は……沙織か?
以前、ネット対戦で桐乃をカモにしてるってのを聞いたことがあるしな。恐らく腕前的にはこの二人のペアがベストなはずだ。
相性的に桐乃と黒猫はまずそうだが、その点沙織ならばどんな相手がペアでもやっていけるだろう。桐乃と黒猫は仲はいいんだけど、ことゲームやアニメになるとすぐ熱くなっちゃうからなあ。

「ちっ……あんたが下手くそとか、今さら言われなくてもわかってるっての」
「下手くそのあなたを大事なパーティー編成の場に呼んだのは、もっと別の意味があるからよ」

別の意味? なんじゃそりゃ。今回は勝ちに行くのが目的じゃないってこと?

「じゃあ、その別の意味ってなんなんだ?」
「えっ!?……そ、それは」

急にまごつき、おろおろと慌てだす黒猫。これが漫画なら、「あわわ」という書き文字がついていたに違いない。
まあ、黒猫の表情を普段から観察してない人間には、このわずかなリアクションを感知することはできなかっただろうけどな。
しかし……この慌てよう。確かに何か裏があるみたいだな。

「お、お兄様! これには深いわけがありまして!」

沙織が慌てて助け舟を出す。

「じ……実は、拙者たちでも話し合ったのですが……話が平行線のまま一向に決まらなかったのです。ですから、ここはお兄様にパートナーを選んでいただこうということに……。決定後はお互いに文句は言わないという条約も取り決めております」

ここまで言われて俺はようやく気が付いた。
そりゃそうだ。誰も好き好んで下手くそと組みたくないわな。それこそ勝ちに行きたいなら当然の話だ。なんでそこまで頭が回らなかったのか。

「要は、不幸な人身御供を一人選べと。そういうことだな?」
「不幸? よくわかりませんが……まあ、そういうことでござる」

三人を見回してみれば、沙織は自分の指を絡ませながらなにやらもじもじとしている。
桐乃は桐乃でいつものように腕を組み不機嫌そうにそっぽを向いているし、今日は黒猫まで桐乃と同じポーズを取っている。向いてる方向は正反対だけど。
誰かを選べと言われてもな……。正直選びかねるよなあ。
俺が足を引っ張ることになるのが目に見えてて、いたたまれない。せめて俺にそれなりの腕前があれば話は違ったんだろうけどさ。
……いつまでも悩んでいても仕方ない。ベストな答えがない以上、ベターな答えを探すしかないだろう。
そして、こういうときは消去法にしてしまうのが一番いい。



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