過去ログ - 俺の妹が身長180cmなわけはない
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53: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/14(金) 19:15:16.59 ID:oNsW6jabo
第四話

その日、俺は沙織にメールで呼び出され、秋葉原に来ていた。
なんでも先日のことを謝りたいとのことらしいのだが。

「……ったく、なんだってんだよ。こんなところまで人を呼び出しやがって……」

指定の場所へ向かって電気街を歩きながら不機嫌にぼやく。
こんなの、家で一言謝りゃ十分だろうに。

「……だめだ……どうにも気乗りしねえ……」

気分は依然として悪い。常より少し深い猫背になって、ポケットに両手を突っ込んで、足取り重くよたよた歩く。
なんで俺がこんなザマになっているのかといえば、先日沙織たちが仕掛けた罠によって、幼馴染にセーラー服フェチだと思われた事件が、まだあとを引いているのであった。

さすがに一週間も経てば、俺の心の傷も多少癒えてきてはいる。
だけど、一生ことあるごとに思い返しては、せつない後悔で胸が痛むんだろうな……なんてことを考えるとどうにも吹っ切れない。

「……っと、ここか?」

ふと足をとめ、俺が見上げたのはなんの変哲もないビルだ。

「レンタルルームねぇ……なんのことやら」

エレベーターで三階へ。エレベーターを降りると、すぐ右手に受付窓口があった。
左手には通路が延びており、幾つかの扉が見える。
なるほど、扉一つ一つがレンタルルームってわけね。
カラオケボックスよろしくまずは受付で部屋番を聞くのだろうが、そんなことをしなくても俺の目的地はすぐにわかった。
一番手前の扉のわきに、ちょうど冠婚葬祭の会場のような案内看板が置かれていたからだ。



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