過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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131:572(元旦後半)[sage]
2011/01/05(水) 01:52:23.49 ID:21QqccAO
それきり両方口を閉ざしたまま家路を辿る。
何か喋るようせっつかれるかと思ったが、杞憂のようだ。

これなんてエロゲ?って思考がちらつくのを努めて振り払う。
いやいやいや。エロゲに限らないし。冷静に、KOOLになれ。
こんな時は素数を数えるんだ……
変に意識しまくりなのがバレないか必死な俺である。

我が家の門が視界に入ると、加奈子がスルリと手を離す。

「このままってわけにいかないっしょ。惜しいケド」

そ、そーですね。
家族に大仰なリアクションされても困るもんな。
そう言うと、加奈子も苦笑を浮かべた。

玄関をくぐってただいまの声を発した途端、居間の方からドタタ…と誰かさんが駆けてくる。
そいつは体当たりするような勢いで俺の手に抱きつき開口一番に叫ぶ。

「遅〜い!!兄貴どこほっつき歩いてんのっ」

妹のあまりの敏捷さに、連れはどうやら面食らって、唖然としている。

「あれ、加奈子も一緒だったんだ? あけましておめでとう」
「あけおめー。てゆーかいくら家ん中でもソレは…ヒクわぁ」

さもありなん。

「あーヤダヤダ。元日から見せ付けてくれちゃってさー」

加奈子は呆れのポーズを強調した。
しかし、ちょっと考えれば解る。桐乃のこれは見せつけとかではないんだ。
俺が帰宅するや否やなんだから、加奈子の目の有る無しは関係ないわけで……
最近だいぶキャラ変わってきてんのね、コイツ。

「なにそれ、そんな言うなら加奈子もくっつけば? 兄貴イヤがったりしないよ?」

断定すんのかよ。せめて推奨はしないでくれ。
ニヘへ〜としながら俺にまとまりつく桐乃を一瞥、ぐぬぬ…って顔をした加奈子は
一時迷いを見せた後「やったろうじゃん」と反対の腕に絡む。
こんなんで対抗意識燃やすなと言いたいのは山々だが、聞きやしないだろう。

こうして俺たちの新年は騒々しく始まったわけさ。先が思いやられるっつーの。

<終>



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