過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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17: ◆qPOxbu9P76[sage saga]
2011/01/03(月) 19:16:16.05 ID:U0p4/PMo
「そ、そうですわね。では今度の日曜日、お父様とお母様に話してみます!」
「おう、頑張れよ」

両親の許しが貰えればプラモを部屋の中にも飾れるし、飾れるスペースも増えるってもんだ。
その分沙織の収入は減るのかもしれないがそこまでは面倒見きれない。
俺にできるのは、こいつの友達が遊びに来たとき、

『あれはお兄様の趣味でお兄様の部屋に入り切らない分をここに飾ってるんです』

という言い訳を用意してやるくらいだ。

「ではお兄様、本日の人生相談の締めとして『この気持ちまさしく愛だ!』と叫んで下さい」
「……おまえ一体何言い出してんの?」
「お気に召しませんか?『今日の私は阿修羅すら凌駕する存在だ!』でも構いませんよ?」
「いや、そういうことじゃなくてね」

結局、この後、俺は沙織のガンプラ講座に付き合わされることになった。
それにしても……こんなに夢中になれるものがあるなんて、少し羨ましいよ。



きたる日曜日の夕方、俺が図書館から帰宅すると家の中が異様に静まりかえっていた。
テレビの音も話し声も、物音すらしない。……不自然すぎる。

「……ただ……いま……?」

リビングの中に入ると沙織と親父がテーブルを挟んでソファに座り対峙していた。
親父は超無表情なので何を考えているかまったく分からないが、沙織はガチガチに固くなって、しょんぼり項垂れているようだった。

あれ?何この状況?なんで沙織が怒られてるみたいな状況になってんの?
品行方正、容姿端麗で成績優秀、さらに御近所様にも受けが良い沙織が怒られてるとこなんて初めて見たぞ。

「京介、ちょっと、京介……」

扉を開けた状態で固まっている俺にお袋が声をかけてきた。
振り返ると、袖を掴んで引っ張られる。

「あんたは部屋に戻ってなさい」
「その……なにがあったんだ?」

お袋から帰ってきた返事は意外なものだった。

「私もよくわからないんだけど……なんでもシンナーがどうとか……」
「はぁ?」

シンナー?あいつが?
そういえば、最近その匂いをどこかで嗅いだような……。



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