過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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586: ◆5yGS6snSLSFg[sage saga]
2011/01/10(月) 12:57:54.56 ID:Vwy5wGzzo
だが、俺がプラモをつくるようになるまでに、他人とは違う、ちょっとした事情があったのは確かだ。
なぜか俺は、あれからも、何度か妹に呼び止められ『人生相談』という名目で無理難題を押しつけられるという日々を送っていた。
つい先日も、この『HGFCノーベルガンダム』を手渡され、『まずは速攻で仮組みを終わらせて下さい。絶対ですよ?』みたいなことを言われたのだ。意味がわからない。
それで諾々と従っちまう俺も、情けないっちゃ情けないんだが……。

「ふぅ……やっと完成したな。休憩すっか」

渇いた喉を潤すべくリビングに降りると、件の妹が電話をしているところだった。

「はっはっはっは! そうなのでござるか? いやはや……」

相変わらず、すげえ変貌ぶりだな。
妹には表と裏の顔があって、相手によって使い分けているのだが、表情や喋り方で『どちらの友達』と喋っているか一目瞭然なのだ。

「把握したでござる! ではお待ちしておりますぞ!!」

快活な返事を返す妹を横目に、冷蔵庫から麦茶を取り出す。
グラスに注いで飲み干すと、涼やかなのど越しがたまらない。やっぱ夏はこれにかぎるなあ。

「お兄様?」

タイミングを見計らっていたのか、俺が一息ついたところで妹から声がかかる。

「どうした?」
「終わりました?」
「あー、終わった終わった。ちょうど今組み立て終わったところだ」
「さすがお兄様! で? 表面処理はいつごろ終わりそうですか?」
「は? 組み立てて終わりじゃないの?」



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