過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
[sage]
2011/01/10(月) 21:05:30.80 ID:2bl3+4MAO
その日――兄貴の様子がいつもと違うことに気付いた。
どこがと言いにくいけれど垣間見られる違和感。
ううん、違和感を覚えているのは兄貴の方かもしれない。
さりげなく振る舞っているつもりでも周囲を伺うような視線を隠しきれていない。
なにか置き忘れた物がある? それを思い出せないでいるとか。
それか、誰かが会いに来るのを待ってるとか……?
挙動不審ってほど露骨じゃないにしろ、その微かな落ち着かなさが気になり始めるともうダメ。
見てるこっちがヤキモキして仕方無い。
心中にわき出てきた靄を払うべく声をかけてみる。
「ねえ」
「ん…ああ、どうかしたか桐乃」
「どうかしたかはこっちの台詞。なに朝から気もそぞろな顔してんのよ」
「いや、ンなことは……そう見えるか」
一瞬否定しかけて、それでいて直ぐにトーンを落とし渋面を作る。
これってよっぽど深刻なこと?
「あんた、ただでさえ冴えない顔してんのに、そんなんじゃこっちまで調子狂うじゃん」
「おぅ。スマン心配かけて」
「べ、べつに心配なんかしてないけどね。キョドってるアンタが見苦しかっただけだっての」
言ってやると、兄貴はようやくいつもの苦笑を浮かべた。
「やっぱり桐乃にはかなわねーか。親父もお袋も気付いちゃなかったってのに」
「……そうでもないと思う」
気付くよ普通。だって家族だもん。
あたしだけが兄貴のこと特別気にかけてるってわけはないよね? ないハズ。
なんて思ってると
「しかしだ、気遣ってくれるのは有り難いが、おまえ相変わらず口が悪いのな」
折角心配して声かけたげたら、またそうやって余計な一言を。
人の気も知らないで……ムカつくやつ。
バカ兄貴はクックッとひとしきり笑って、迷いの晴れたような顔で続けた
「けど桐乃のおかげで確信が持てた。どうやら今回も戻れなかったか、やれやれだ」
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