過去ログ - 俺の妹がこんなに可愛いわけがないSSスレ Part.6
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73:あはっぴぃにゅうにゃぁ2011![sage]
2011/01/04(火) 19:33:31.35 ID:chArRJ.0
俺達はファミレスを後にすると、次の目的地の中央公園へ向かった。ここはいつもの児童公園と違い噴水広場や
芝生広場、売店などがあって、市民の憩いの場にもなっている。

この季節、流石に噴水で戯れる子供達の姿は無いものの、結構な人出であった。

「お兄さん、何か温かい飲物買って来ます。さっきはご馳走になっちゃいましたから」

「そんじゃ、ホットの缶コーヒー頼むわ」

俺は散策路に設けられたベンチの一つに腰を掛け、売店に向かって歩いて行くあやせの後姿を見守っていた。

売店から戻ると、あやせは自然な振る舞いで俺のすぐ隣に腰掛け、缶コーヒーを差出してくれた。芝生広場で
遊ぶ子供達を眺めながら、ふたたび他愛も無い会話を続ける俺達――――

「じゃあ、そろそろ行きますか、お兄さん?」

「行くって?、今日はこの中央公園までしか聞いてないんだけど?」

公園の噴水広場に設置された時計を見ると、まだ午後4時を少し過ぎた頃だった。

「いつもの公園へ戻ります……」

「帰るにしちゃ、まだ早いんじゃねーの?、予定だと午後6時までの約束だったと思ったけど?」

「お兄さん?、今日はわたしのお兄さんという設定なんですから……妹のわたしの言うことに従って下さい」

ファミレスで迂闊な事を言っちまって、あやせの気分を害したのかと思ったが、この笑顔を見ると杞憂だった
ようだ。俺は今日一日だけの妹、あやせの言う言葉に従った。

「あいよ、あやせ」

――――いつもの児童公園へ戻る途中、近くの自販機で再びあやせが飲物を買ってくれた。

「お兄さん、今日は本当に楽しかったです。ありがとうございました」

「いや、俺の方こそ……デー……じゃなくて、あっちこっち行けて楽しかったよ。でもよ、さっきも言ったけど
 帰るにしちゃ、ちっと時間が早いんじゃねーか?まだ5時頃だぜ?」

「……いいんです。わたし、帰る前に、ここでお兄さんと少しお話がしたかったんです」

あやせは、公園内のベンチに腰を下ろし、『どうぞ座ってください』と俺に座るよう促した。

「じゃあ遠慮無く座らしてもらうわ」

と言いながらも、一応あやせに遠慮して、人ひとりぶんの間を空けて俺は隣に腰掛けた。あやせがふと立ち上が
って、俺との間隔を詰めて座り直す。



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