531:とある複製の妹達支援[saga sage]
2011/03/11(金) 02:20:50.75 ID:y4LkD5hso
佐天「(め、目を閉じた!?)」
偏光能力「何の真似だ? 諦めて、サンドバックにでもなってくれるのかよ?」
新倉「――どうだろうな? いいのか、絶好のチャンスだぞ?」
偏光能力「……いいぜ、それが望みだってんなら切り刻んでやるよ!」ヒュン
銀色の光が一閃される。
しかし、現れるのは銀色のみで、赤色の現れる気配はない。
佐天「どうして……?」
男の能力によって、目を誑かされている佐天には、何が起きているのか分からない。
偏光能力「(あ、当たらない!?)」
しかし、能力を使用している当人は戦慄するしかない。
自分の攻撃が何一つ当たらない。
突いても、切りつけても、殴ろうとしても。
――全て、紙一重で避けられる。
偏光能力「う、嘘だ……!?」
先にも言ったが、システマでは不利な状況を打破し、生存する事が重視される。
例えば、相手が武器を持っている。
例えば、相手に地の利がある。
例えば、相手が複数である。
これらは、相手が有利であるが故に、自らが不利なケースである。
だが、不利なケースには逆の場合も存在する。
例えば、自らの肉体の状態に問題があり、万全の力を出せないケース。
――例えば、自分の視覚が封じられてしまっている場合。
新倉「……お前の位置ぐらい、見なくても分かる」
――目隠しをした状態で戦闘の訓練を行う格闘技だって、この世には存在するのだ。
足音、気配、匂い、ナイフの風切り音、情報はいくらでもある。
わざわざ、当てにならない『視覚』を利用しようとするから、敵の術中に嵌る。
ならば、最初から目を閉じていれば済む話。
偏光能力「クソがああああああああああああああ!!!」
男は、それでもがむしゃらにナイフを突き出すが――既に勝敗は決していた。
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