734:とある複製の妹達支援[saga]
2011/04/27(水) 14:36:50.20 ID:3MZrhNkZo
迫間「お礼にデザートのアイスを二人前にしてやるじゃん」
禁書目録「ホント!? でも、こんなにお腹一杯食べると、この先が辛くなりそうで怖いんだよ」
今朝の彼女の空腹度を考えてみると、そもそも何日もろくに食べていなかったのではないだろうか。
魔術師に追われ、見知らぬ土地を教会を探しながらの逃亡劇。
これから先、今回のようにちゃんと食べれる機会があるかも分からない。
迫間「食べれる時に食べておけばいいんじゃないか?」
そんな返答しか出来なかった。
迫間はインデックスを放っておけない、と思った。
だがそれは、彼女を救うとか、そんな確固たる意志があっての考えではない。
昔、恋した少女に別れを告げられた時の絶望感を味わいたくなかっただけなのだ。
もう二度と、あんな『全てを諦めた上で地獄に堕ちる』ような顔は見たくない。
禁書目録「……それもそうだね」
この先も好きなだけ食べられる、とでも言えれば良かったのだ。
だが、何の根拠もなく彼女を励ますような無責任な言葉は使えなかった。
迫間「それ以前にアイスとか、嗜好品の摂取って、シスター的にはアリなの?」
嫌な思い出と暗い考えを振り払うように尋ねてみた。
迫間「……奢る俺が言うのも変なんだけどさ」
宗教上の理由で、食べれない物があるなんてのは割とよくある話だ。
インデックスの食いっぷりの凄さから、特に意識はしてなかったが。
禁書目録「」ダラダラ
冷房の効いた店内なのにインデックスは急に汗だくになった。
迫間「――ダメなのか」
禁書目録「た、確かに私は修行中の身であるからして、一切の嗜好品の摂取は禁じられているけども」
迫間「じゃあ、ダメじゃん」
禁書目録「しかし、あくまで修行中の身なので完全な聖人の振る舞いを見せる事はまだまだ難しかったり難しくなかったり!」
都合のいい解釈もあったものである。
だが、酒を薬と言ったり、水飴を毒と誤魔化す話も聞くので、信仰なんてこんなもんなのかもしれない。
迫間「はいはい。……店員さーん、デザートをお願いしまーす」ノ
どこか呆れたように頷きながら、迫間は店員を呼んだ。
1002Res/886.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。