83:とある複製の妹達支援[sage]
2011/01/10(月) 14:09:13.09 ID:J4nMwAALo
〜アクメツクローンプラント〜
生(椿)「東、学園都市の安達から『妹達』のDNAマップと、彼女達の本来あるべき健康時の想定データが届いたぞ」
生(東)「そうか、協力者との接触は上手くいったようだな……これでプラントの培養器を『妹達』用に改造できる」
生……アクメツ以外のクローンの生成。
それはかつて多くの兄弟達が望んだ技術であり、10年前のクーデター事件の最中、先代の東生が完成させた技術。
10年前は、緊急時であった為に肉体生成の為の素材がなく、最後のアクメツ『迫間生』が自らの肉体を犠牲に一人の少女の命を救った。
現在では肉体生成用の素材の問題はクリアしているが、万全な状態でクローン体の製造を行うには対象者のDNA情報の入手は必須といえる。
生(東)「試験個体の肉体は限界が近い、その前に『乗り換え』の準備は万全にしておきたいからな」
――試験個体(フルチューニング)が助かる見込みはない。
確かに東はそう結論を出した。
だが、クローン技術において学園都市を遥かに凌駕する彼等の技術に常識は通用しない。
ある一定の年齢まで、強制的に肉体を成長させている点では『生達』も『妹達』も同じだが、
その根幹にある『設計思想』とでも言うべき点には大きな差異がある。
不老不死への野望から生まれた彼等の技術は、クローン体であっても寿命に関しては『問題なし』のレベルへと到達している。
だからこそ今、新たに万全な『妹達』用の肉体を用意し、そちらへと試験個体の記憶を引き継がせる計画を進めていた。
生(椿)「今、このプラントにいる試験個体はいいとしても、学園都市の方で生まれてくる『妹達』はどうするんだ?
俺らみたいに仮面付ける訳にもいかないだろ?」
生(東)「……それはそれで見てみたいような気もするがな」
二万人のミサカクローンがアクメツマスクを被っている光景を想像する。
……なんかもう、それだけで実験が中止されそうな絵面だ。
ミサカ「やめて下さい、とミサカは未来に起ころうとしている戦慄の光景に体を震わせます。
というか実験の阻止という選択肢はないんでしょうか、とミサカは問いかけます」
そして彼女の疑問はこの数日間、生達の間で幾度も話し合った議題であった。
生(東)「難しいだろうな、それは」
そう答えながら、東は兄弟達との会議の内容を思い出していた。
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