910:とある複製の妹達支援[saga]
2011/08/10(水) 17:13:19.77 ID:YxJ7gg6Ko
ステイル「……彼等は、何らかの組織の一員だと思うかい?」
神裂「少年達に関しては微妙ですが……仮面の男はそうである可能性が高いかと」
ステイル「根拠は?」
神裂「彼等が逃げ込んだアパート……その周辺……30人の武装した兵が潜伏しています」
遠くの闇に潜む者達を射抜くような視線。
ステイル「30……? 確かかい?」
神裂「……どうやら、目的は私達への牽制のようですね。
完璧な隠形でありながら、こちらが存在に気付くように意図的に『緩めて』います」
ステイル「彼等の誰かが用意した部隊の可能性は?」
神裂「低いでしょうね。……あの部隊は彼等がアパートへ入るのと、ほぼ同じタイミングで周辺へと展開されました」
ステイル「事前に準備がされていた、と?」
神裂「少年達の与り知らぬ所で……ステイルが遭遇した仮面の男が手配した可能性が高いでしょう。
思えば、昼間の戦闘時に介入してきた狙撃手も、あの部隊の者と考えた方が自然です」
ステイル「この街で、五行機関のアンテナにかからずに動ける組織があるとは思えないけど」
神裂「……魔術結社にしても、学園都市内の組織だとしても……脅威になります。
敵の戦力は未知数、こちらの増援は無し」
ステイル「能力者の子供だけでも厄介なのに、それに加えて謎の組織か……厳しい展開になってきたね」
やれやれ、と頭を振るステイルの前髪から水滴が落ちる。
神裂「大規模な魔術戦闘になると仮定して、準備を行いましょう。
……どんなに困難であっても、私達が彼女を諦める訳にはいかないのですから」
ステイル「……ルーンの下準備をしてくる、神裂はこのまま監視を続けてくれ」
辛いとは思うけど、と最後に付け足された言葉に神裂は苦笑するしかなかった。
神裂「――風邪を引かないように着替えたほうがいいですよ」
ステイル「……ふん」
扉の向こう側へステイルが消えた直後、小さなクシャミが聴こえた。
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