過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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163:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/15(水) 22:41:03.70 ID:plvK0H60

期間を開ければ開ける程行き辛くなるのはわかっている。
それでもどうしても一方通行の顔が見られない。

自分に向けた優しい笑み。

自分を撫でてくれた手の温もり。

そして、自分にくれたあの言葉。

彼がなにを思って言ったのかはわからないが、甘くて少し掠れた声を思い出す度に何故か頬が熱くなる。
今日の買い物はやめにしよう、そう無理矢理結論付ける。
佐天は考えごとをするあまり、俯きがちに振り返る。


「きゃッ」

ドンという衝撃とバサバサと本が落ちる音。

「あ、あの、ごめんなさい。私考えごとしてて」

謝りながら、慌てて相手の落としたであろう本を拾っていく。


「いえ、私の方こそよそ見してたから」

ぶつかってしまったのはよくよく見れば佐天とあまり年の変わらぬ少女だった。
細いラインに、グラマラスな身体。
髪を二つに結んだ少女は、一つか二つくらい年上だろうか。
整った顔立ちは、子供っぽさが抜けつつあり、可愛いというよりも綺麗と称されるものだ。自分には無い大人っぽさに目を奪われる。

(うわ、綺麗な人……大人っぽ…)

こんなに大人っぽいならば一方通行に子供扱いなどされないだろうに。
自然とそんなことを考えてしまうあたり重症であるが、佐天に自覚はない。
佐天は拾い上げた本を整える。自然と表紙が目に留まった。




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