過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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23:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[sage]
2010/12/11(土) 01:18:07.64 ID:0K5Poxg0

「キャッ!」

能力を解放すると佐天の背中と膝の裏に腕を回す。
思わず一方通行の首に腕を回す佐天。いわゆる「お姫様抱っこ」である。


「舌噛むんじゃねェぞ…」
「ふえッ!?」


                    <『セロリタン、――カにもお姫様だっこぉ…』




言うやいなや、全力全開の能力によって一方通行は飛び上がった。
竜巻を周囲に生み出し、推進剤のように空を飛ぶ。それはさながらアトム。
人相のすこぶる悪い鉄腕アトムである。


「何処に行くんですかッ?」


新幹線の外側のように目まぐるしく流れていく景色を背に、佐天は一方通行の顔を見る。


「オレの部屋だァ!!」


一方通行の導き出した答えは至ってシンプルなものであった。
人目につかないところ、すなわち、自分の部屋にこの腕の中のこまったちゃんを連れていくことであった。

一方通行としては、そこでじっくりこの少女の話を聞き、対処法を検討する算段であるのだが、佐天涙子は違っていた。
首に抱きついたまま、息も触れる距離にある端正な顔に胸の鼓動が高まる。
本来ならば目も開けていられない速度のはずなのに、こうして普通に会話が出来。

それは彼がさりげなく佐天の周りの風のベクトルだけを逸らしてくれているからだろう。
それだけの状況を把握出来るほどに、彼女は落ち着きを取り戻していた。


(お、お持ち帰りされちゃったよぉ〜ど、ど、どうしよう…まだ心の準備が)


そして、落ち着いて彼女は錯乱していた。





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