過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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245:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[sage]
2010/12/19(日) 22:14:49.94 ID:2OChoWQ0

少し前の一方通行はコミュ力ゼロのもやしだった。
周りの声など雑音。
必要最低限の言葉を交わすだけの関係。

それは結標にとっても同じだ。目の前の男など恐怖と嫌悪の象徴ですらあった。


「それに、私の料理ちゃんと食べてくれる」
「ハッ…てめェが食えって言ってンじゃねェか」
「本当に食べたくなかったら捨てればいいじゃない」
「捨てて欲しかったのかァ?」
「嫌に決まってるでしょ。馬鹿じゃないの?そんな事されたら私泣くわよ?」
「……チッ……どうしろってンだァァ…」

がしがしと頭をかく。ぼやきたくなるのも最もだろう。
一方通行にとっては半ばイチャモンを付けられているような気分だ。

しかし、事実、以前の一方通行であれば結標の失敗した料理など口にしようともしなかった。
それどころか容赦なく彼女の前でゴミ箱に捨てるなり、たたきつけるなりしても不思議ではない。


「だけど最近はもっと変わったよね」
「?」
「わからない?」

指をすっと鼻先につける。

「その目。最近、ホントこの数日。ずっと遠くを見てる。寂しそうな目で」
「…くっだらねェ……何か変なドラマでも見たのかァ?俺が寂しいたァ…」
「そんな気がしただけよ。怒らないでよ?」
「イチイチそンな程度でキレてられるかよ…ッたく」
「ふふふふ」

子供のように拗ねる仕草が微笑ましくて結標の口に笑みが浮かぶ。
肩を震わせて小さく笑う結標に舌打ちをすると、一方通行は頬杖を付いてぷいっとそっぽを向く。


どうにも結標といると最近戸惑うことがある。




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