過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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465:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2010/12/26(日) 22:40:23.67 ID:5egcb7o0

「ン…」
「あ、ありがとう…ごじゃいます」(うあッ!!噛んだ)
「……」

一方通行は起き上がると、佐天にぶっきらぼうに手を差し出す。嘗ては考えられなかった気配り。
周囲の女性陣の教育の程が窺い知れる。


「………まァ…俺にも非があるンだけどなァ……」

「え?」

「何でもねェよ」

ぼそりと呟いた言葉は佐天には聞き取れなかった。


(情けなくていえるかよ…)

一方通行は彼女に会って、はっきりとさせようと思っていた。
自分の過去。番外個体が話したということの確認。

しかし、実際にはそれは余りにも唐突だった。ばったりという都合の良い言葉があるが、まさにそうだ。
偶然、彼女を見かけてしまった。それは余りにも早く突然過ぎた。
一方通行の心がはっきりと覚悟で固まる前のことなのであるから。

一方通行は、咄嗟に彼女にかけるべき言葉が思い浮かばなかった。

そして、一方通行の足は、意思とは逆に彼女から離れた。
つまりは逃げようとした。ヘタレめ。
彼女に会ったとき、露骨に避けられたら、あからさまな恐怖の目で見られたら。

そう一瞬でも考えてしまったのがいけなかった。

足は回れ右をし、逃げの体勢。この男、肝心な時に存外チキンである。



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