過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[sage]
2010/12/11(土) 00:22:54.82 ID:0K5Poxg0
「オイオイオイ、人がせっかくの休みの日によォ。クソガキ共の襲撃も無ェオフだ。
そんな日に優雅にコーヒーでも飲んで過ごそうかなァって思ってる時にだ。なァにわかりやすいことしてんだァお前等ァ」
白髪、赤目、華奢、悪人面のイケメン、杖付いてる。
もうフックだらけだ。
あらゆるパーツを貪欲に取り込んだチートキャラが其処には立っていた。
「ああ?」
「なんだテメェは?」
「すっこんでろ」
「ボコられてぇのか?」
「痛い目見る前にさっさと帰んな」
「モヤシやろうが」
「「「wwwwwwww」」」
既にオチが見えている人ばかりなので、もう正直これ以上書くのってどうなのだろうか。
モヒカン達の挑発は実にわかりやすいものであり、それこそ嘲笑ものであった。
あまりのわかりやすい語彙力の無い挑発行為そのものに佐天は「うわぁ」と内心引いてしまったが、彼らは知らなかった。
自分達が今相対している男は学園都市最高の頭脳の持ち主であることを。
そして、学園都市最低の『沸点』の持ち主であることを。
男はおもむろにチョーカーのスイッチを入れる。カチリと渇いた音が路地裏に響くと共に、白髪頭の男の瞳に険悪な光が増した。
白い前髪を縫うように覗く赤い瞳に、佐天は心を打ち抜かれた。
普段、日常という温かい舞台に立つ彼女が目にしたこのない、そこいらのチンピラでは決して持ち得ないほどに、鋭くそして強靭さを秘めた瞳。
正直、こんなチンピラ相手に大人気ないことこの上ないのだが、佐天はそんなこと気にしない。
DQNでブサメンに人権が憲法で設定されていないのは何処の国でも同じなのだ。
カパリと三日月のように開いた赤い口。
白いモヤシ少年が、学園都市最強の怪物へと切り替わった瞬間であった。
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