過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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貧乏螺子
◆d85emWeMgI
[saga]
2011/01/05(水) 23:33:08.84 ID:cGEpC0s0
「ふむ、もう完全に塞がったようだね。特に後遺症も無いようだ」
そう一人納得するように頷くカエル顔の医者。
彼の言う通り、一方通行の白い腹には傷痕の名残すら存在しない。
もういいよ、という言葉を待たずに上着を着ると、一方通行はしげしげと自分の腹に視線を置く。
どこか呆れた視線を冥土帰しに向ける。
「傷そのものは10日目くらいには塞がっていたから、まぁ当然といえば当然だが」
「……治してもらってなンだがよ、どうやったら10日ばかしで塞がるんだよ…向こうの景色が見えてたンだぜ?」
「やれやれ、侮られたものだね僕ともあろう者が。腹に穴が空いた程度で僕が患者を旅立たせる筈もない」
手元でペンをくるくると回しながら10日でも掛かり過ぎたぐらいだよと嘯くカエル顔に、何も言うまいと一方通行はジャケットを羽織る。
この医者はある意味アレイスターよりも得体が知れない。
「そういえば例の『彼』だがね」
杖を手にして、立ち上がる一方通行の背に、何気ない口調で冥土帰しの言葉がこつんと当たる。
思い当たることがあるのか、心底嫌そうに顔を歪めながら振り返ると、当の冥土帰しは一方通行を見てはいない。
彼は既に他の患者のカルテに目を通しながら、こりこりとボールペンで白髪だらけの頭を搔いている。
「心配いらないみたいだよ」
「あァ?」
「ふむ、言葉が足らなかったようだ。このまま調整を受け続けていけばいずれ普通の生活が送れるようになる
アレイスターの資料が見つかったからね、彼女達同様にそう長く調整を続けずとも済みそうだ」
「知らねェよ。つーか興味も無ェ」
一方通行は微塵の欠片も躊躇なく切り捨てる。
その言葉に、冥土帰しはカルテに視線を向けたままふむ、とひとつ頷く。
それ以上何かを言うわけでもなく、何かを思うわけでもなく、ただそれきり口を閉じる。
用が終わったとばかりの態度に、一方通行もまたフンと鼻を鳴らすと診察室を後にする。
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