過去ログ - 佐天「嫁にして下さい!」 一方通行「ゴメン、ちょっと待って」
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715:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/05(水) 23:34:24.54 ID:cGEpC0s0


「………あァ〜……」

ぽんと佐天の頭に白い手が置かれる。
きょとんとする佐天の頭をくしゃりと感触を確かめるように一方通行が撫でる。


「頼ンだワケじゃねェけどよ……その、一応心配させちまったってことだよなァ…」


口ごもりながら一方通行の視線は左右に泳ぎに泳ぐ。
別に佐天の頭をどれだけ撫でようとも気の利いた言葉が出てくるはずも無いというのに、しきりにせわしなく撫でる。
その感触の心地良さに目を細めながらも、佐天はこういう時色白だと不便だなぁと他人事のように思う。
顔が真っ赤なのが丸わかりだ。しかし、それを口にすれば一方通行が拗ねることも十分にわかっている。
故に、佐天はじっと言葉を待つ。


「だからよォ……あ、ありが ――― 「何イチャイチャしてやがるんだよ第一位」」



今はこれが精一杯とばかりに、一方通行のなけなしの努力は、無粋な声によって台無しにされた。


「あ…あの人…」

「垣根ェェェ……」


怒る気力も無いとはこのこと。
力なく声の方を向けば、一月前と変わらぬ不敵な笑みを湛えた垣根帝督が立っていた。
違うといえば、スーツ姿から花をあしらったワイシャツにファー付きのコートを着ている点であろうか。
余計にホスト臭が強くなっている。


「よォ、天下の往来で女子中学生とイチャイチャしてるたぁいいご身分じゃねぇの。流石は第一位様だな」


ずかずかと近づいてくる垣根を前に、さり気無く佐天を後ろに庇うように彼女の手を引っ張る。
佐天は、不安そうに一方通行に視線を寄せる。
垣根は、佐天を庇うように立つ一方通行に一瞥をくれるが、すぐに視線を佐天に向ける。


「今日はモヤシには用はねぇ。用があるのはそっちの涙子ちゃんだよ」

「え、私?」

怯えたように自分を見上げる佐天に、垣根は複雑な笑みを浮かべる。



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