30:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/10(月) 22:02:03.36 ID:amqb+cUe0
初めてだった。
涙が溢れてきた。
最低だ。
最悪だ。
嫌だった。
あんな形は嫌だった。
ではあんな形でなければよかったのか?
恐怖も痛みもあるのに、アイツへの嫌悪があまり湧かない。
きっと心が麻痺しているせいだ。
そうだ、気のせいのはずだ。
ザバッと湯船に潜る。
何を考えているのだ私は。
赤い瞳を思い出せ。
悪魔だった。怖かった。痛かった。
私を詰り嘲笑う残忍な声。
だけどアイツは泣きそうな顔をしていた。
見間違いだったのだろうか。
アイツは私を踏みにじってたのに。
痛みに顔を歪めるように。
傷を堪えるように。
どうしてあんな顔をしていたのだろうか。
あんな顔をするはずない。ないはずだ。
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