324:貧乏螺子 ◆d85emWeMgI[saga]
2011/01/19(水) 20:17:09.43 ID:ByfiZ9Zl0
あ、いたいたセロリの野郎がい……あれ?
何あれ?
へ?
あれ?
何あの赤毛。
は?
意味わかんない。
ムカつく。
……帰ろ。
帰ってから沸々と怒りがこみ上げてくる。
ミサカなんだかバッカみてぇじゃん!!
気付いたら部屋が滅茶苦茶になってた。
クッションはびりびりで、手当たり次第にぶつけてモノがぐちゃぐちゃになってる。
これ全部ミサカがやったんだ…
ドアの方で音がする。
アイツが帰ってきた。
アイツは部屋を見て呆れる。
そうだ。コイツはいつもそうだ。
ミサカのやることは何でもそうやって受け流す。
『妹達の一人』だから。
わかってた。
アイツは床に落ちたものを一つ一つ拾っていく。
けれど、途中でアイツの手が止まった。
それは大した事のないただのカップ。
アイツがコーヒーを飲むのに使ってるカップ。
高級なわけでもデザインが特別良い訳でもない。
手作りらしく歪なくらいだ。
そう、『打ち止めの』手作りのマグカップ。
あの子がアイツにプレゼントしたやつだ。
そんなものを後生大事に取っておくなんて気持ち悪ぃ〜
そう言ってやる。
その瞬間だった、アイツに頬を叩かれていたのは。
『出て行け』
短く、言い放たれた。
頬が熱かった。
叩かれた方だけじゃなくて両側とも。
手を当てる。
涙が出てた。
気付けば裸足のまま飛び出してた。
552Res/236.38 KB
↑[8] 前[4] 次[6]
板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。