過去ログ - 御坂旅掛「世界に足りないものはなーんだ?」
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[saga]
2010/05/26(水) 21:56:42.89 ID:jc0ANV20
「いや……違う」
小さく呟いた言葉は舌の上で転がり消え詩菜には届かなかった。
美鈴は否定する。
どちらも間違っておらず、正しいのだ、と。
美鈴のように精力的に行動することも、詩菜のようにドンッと宿り樹のように構えるのも、
どちらも正しい『母親』の像。
そこに優劣はなく、ただ一人の子供を思う親の姿があった。
「ひょっとして気に障ることを言ってしまいましたでしょうか?」
「……へ?」
難しい渋面を作っていた美鈴は、詩菜の言葉を聞いておらず間の抜けた声を発してしまった。
詩菜は申し訳なさそうに眉を逆八の字にしながら美鈴を見つめている。
大方そのつもりはなくても美鈴に、御坂さんは娘さんが信頼できないから動いてるんですか? なんて捉えられたのかもしれない、と
深読みしてしまって焦っているのだろう。
「いやいや、違いますって。私はちゃ〜んと美琴ちゃんのこと信頼してますよっと。
ちょっと難しく考えすぎちゃったみたいで、上条さんが気にすることはありませんから」
「そうですか?」
「そうですそうです。
まぁ私は上条さんみたいな強い心は持てそうにありませんけど」
「あらあら。私の場合は何も考えてないっていうんですよ。
その点、御坂さんは自分の意思で動いてるんですから私からみても羨ましいです」
それに、と詩菜は付け加え、
「なんとなくですが、全部なるように収まると私は思っています」
「それは女の感って奴ですか?」
「いえいえ。ウチの刀夜さんと結ばれたときも大変でしたが、なんとかなってますから」
第三次世界大戦と恋話(ノロケ)を同列に並べて語る詩菜。
以前にも詩菜と刀夜の馴れ初めの触り部分は聞いたような気がしたが、この夫婦は本当に何者なのか。
美鈴は頬の妙に冷たい汗を流しながら戦慄する。
いっそ本腰入れて問い詰めようかと思うが、怖いので止めておくことにした。
だって触りの段階でマシンガンを装備した大勢の黒服さんに追い掛け回された……とか言ってたし。
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