過去ログ - とある夏雲の座標殺し(ブルーブラッド)
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VIPにかわりましてGEPPERがお送りします
2011/01/07(金) 00:03:39.58 ID:afA5KsAO
結標「(…コーヒーくらい淹れてあげるべきかしらね。雨に当たっちゃったみたいだし)」
などと考えながら瞼を開く、するとそこには―――
姫神「………………」
結標「…何かしら?私の顔に何かついてる?」
卓袱台を挟んで何処へと視線を向けていた姫神が、身を乗り出してその微睡みの彼方を透かし見るような眼差しを向けて来た。
やっぱりお茶の一つも出さなかった事に腹を立てているのだろうかと訝ってみたが…
姫神「髪。赤い。地毛?」
結標「地毛よ。それがどうかした?」
姫神の目線は二つに結わえられた私の髪に注がれている。別段染めている訳でもさほど目立っているとも思えない。
普段仕事で顔を突き合わせている男など若くして総白髪であるし、昔『案内』したゲストに至っては髪が青かった。
姫神「まるで。血の色――」
一房、髪に触れられた。一瞬喧嘩を売られているのかと思った。
女にとって同じ女に髪を断りもなく触れられると言う事は、男同士で肩がぶつかるのと同じ意味を持つ。
姫神「私と。同じ――」
その一人言ちるような抑揚のない声音と、平坦な表情が何故か強く焼き付けられた。同時に、剣呑な毒気も抜かれた気がした。
結標「――やっぱり変わってるわ、貴女」
――これが私と、姫神秋沙の最初の出会いだった――
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