過去ログ - アルル「ボクは元の世界に戻りたいんだ」 禁書目録「魔導師……?」
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17:VIPにかわりましてGEPPERがお送りします[sage]
2010/09/04(土) 14:54:34.88 ID:plVZoWg0
これは一から全部説明して分かってもらうしかないか、とアルルは抵抗をやめた。
未知の空間移動に怯えたわけではない。彼女は以前空間移動を経験したこともあり、だからこそ空間移動中に干渉を行えば術者に大変な負担がかかることを知っていたからだ。
いくら突然連れて行かれたとしても、先ほどの黒子という少女が攻撃に入る様子はなさそうなら彼女を傷つけることはやめておこう、と。

(そういえば、シェゾはどこにいるんだろう。サタンはこの様子に気づいてるかな)



風紀委員第177支部。彼女たちがやってきたそこでは何人かの学生たちが忙しそうに動き回っていた。
アルルは最初、もともといつも忙しいものなのだと思っていた。だが隣の黒子を見るとそうでもないらしく、「何かありましたの?」と近くにいた眼鏡の女性に声を掛けていた。
その女性の奥のほうでは花飾りを付けた少女が懸命にキーボードを叩いていたが、元の世界とこの学園都市の文明の発展度は著しく開きがあるために、それが何をしているのか、アルルにはわからない。

固法「謎の女性が現れたらしいわ。髪は水色の長髪、年齢は20前後、身長は170程度、服装は…チャイナドレスを動きやすくした感じといえばいいかしら。
   言動が変だから声を掛けたら一人変なこと言って逃げたらしいわ」

黒子「はあ。それで彼女の捜索にあたっていますのね。言動が変、とは?」

アルル(……それって)

固法「別の世界からやってきたとの主張をしているそうね。学園都市のことも知らぬ存ぜぬで通していて
    能力とレベルを聞いても何それ?と。ええと、偽名くさい名前なら名乗っているのね。確か」

アルル「ルルーじゃない!?」

突然アルルが会話に参加したことで二人の会話は途切れた。
大声を出した余波として沈黙が漂い、支部の人たちの視線がいっきに彼女に集中する。しかし黒子と固法の驚きは彼女ら以外の支部のものとは別だった。

固法「……え?」

黒子(別の世界と申す方がこの子以外にもう一人……?それに、あの冗談ではなさそうな言動…しかし…)

アルル「ボク、アルルって言うんですけど…ボクも別の世界から来たんです!ええと…けどどうやってそれを証明しよう…?
     とりあえず、ボクとルルーはそこの世界のともだちなんだけど、うーん……」

固法「それで白井さんが連れてきたのね、ルルーさんで間違いないわ。
    けど、あなたが別の世界から来たというのはにわかに信じられないわ。数年前には異世界から来たと主張して無能力者の冠を無くそうとしたスキルアウトたちだって居たのよ」

アルル「…そっか。けど、ボク…!!」

そこにぽつりと投下されたのは黒子の声だ。

黒子「アルルさんとやら」

アルル「え、なあに?」

黒子の心の中に引っかかっているのは、彼女が使用しているアーマーだ。確かに異世界を装うために作るくらいは出来るものの、使い古した感じは服装に違和感を感じさせない。
それに、不本意ながら自分は恐ろしき風紀委員だということで知られているが、スキルアウトではないのならあのなれなれしく話しかけてきた様子も理解できてしまうのだ。
2割くらいなら彼女の言うことが本当だと思える気がする。その物語に引っかかってやりますわ、と彼女は思った。


黒子「あなたが居たと主張される『世界』の事、お聞きしてもよろしくて?」


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