過去ログ - アルル「ボクは元の世界に戻りたいんだ」 禁書目録「魔導師……?」
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275: ◆kQbqnex3XI[sage saga]
2011/03/13(日) 17:08:10.35 ID:ZQTtuwlZ0

アルル「……キミは誰なの」

ゆっくりと確認をとるような形で、アルルは白い少年を見つめた。
黄金の瞳と深紅の瞳とが、互いに逸れることなく真っ直ぐにぶつかる。

一方通行は、露骨に舌打ちをして後部座席に乗り込んだ。


そこでようやく土御門は気づく。
最強の名を冠し、余程の敵でない限り傷一つ負わない一方通行の現在の姿を。
白と灰を基調にした服はところどころ破れ、右足には赤い跡すら残っている。

土御門が仕事仲間の名を呼ぶ。
彼はアルルの膝に膝を乗せ、片手で強引に少女の日本の手首を掴む。
華奢な体躯とはいえ、一か所に全体重をかけられたアルルは小さく苦痛の声をあげた。
土御門には視線もくれず、右手で拳銃を向けて牽制した。


一方「答えろ。オマエの世界で使われる『異能の力』、その力の発現方法と使用し得る能力を全て。
    まともな説明をしねェようならその場でぶち殺す」

やけに沈黙した車の中で、低い彼の声が一人の少女に向けられる。
その様子にも決して動じず、しっかりと落ち着いた声でアルルは訊ね返した。

アルル「…………使える魔法は、人それぞれ。
     初歩的な魔法も使い手によって発展していくから、全てっていうのは説明しきれないと思うよ」

一方「そっちの世界の奴らは皆魔法とやらを使うのか」

アルル「ヒトは魔力次第。うろこさかなびとや小人とかの亜人は大概一部に特化してるかな」

一方「ベテランのヒトだったら使う魔法の種類は何種類くらいある?」

アルル「んー……上級魔法と下級魔法を区別すると五十くらい?」

アルルの回答を耳に入れながら、一方通行は内心でその前のアルルの一言に心を奪われていた。
亜人、なんぞこの世界では考えられる話ではない。
ましてや鱗魚人など科学的にありえないとツリーダイヤグラムがぼやいていたような覚えがある。


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