過去ログ - アルル「ボクは元の世界に戻りたいんだ」 禁書目録「魔導師……?」
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◆BOdpUfAi3.
[sage]
2010/09/05(日) 10:41:23.89 ID:X7G4s7g0
アルルは攻撃魔法は手を必要とするから拘束を解除する手段もないし、黒子は手が凍らされているために移動は出来てもそこから先が何もできない。
互いにどうしようもなかった。引き分けである。
黒子「……両者とも手詰まりですわね」
アルル「そうだね、引き分けだ」
それを見た固法は、二人だけでは体勢を元に戻せないと知り急いで彼女らの元へ駆け寄る。
黒子はアルルの隣に腰を下ろすように転移して、固法はアルルの服に食い込んでいる針を一本一本抜いていく。
そして自由になったアルルは黒子の両手足を拘束する氷を温かい湯で溶かした。
アルル「えっと…たぶん凍傷出てるよね。ごめんね、ほんとはもっと調節して
内部は水にするつもりだったんだけど、切羽詰まって強くなっちゃった。痛む?」
黒子「そこまでではありませんが、多少の痺れは……」
アルル「わかった」
ごめんね、と重ねがさね謝るアルルに、黒子は腕のぴりぴりとした軽い痛みを抑えつけた。
しかし、何がわかったのか、黒子が尋ねようとするとアルルは一言、
アルル「ヒーリング」
そう声を出した。すると、ふわりと淡く輝く光が黒子の両手足を包みはじめる。
きれいな光だ、と黒子は素直に思ったが、直後に自分の身体の異変に驚きを隠せなくなる。
痛みは全くなくなっていた。それどころか、空間転移の影響の気疲れすらもほとんど感じないほどに体力がもとに戻っている。
アルル「これ、回復魔法なんだ。もう大丈夫かな?」
本日幾度目かもう数え忘れたが、黒子は驚いた。大丈夫を通り越して完璧な体調だ。
感謝しますわと彼女は礼を言い、固法の方を振り返って言う。
黒子「……これは、本当に異世界から来たのかもしれませんわね。先輩も見ましたでしょう?今の能力、全部」
固法「そうね。最後のヒーリングっていうのなんて初めて聞いたわ」
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