過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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◆uQ8UYhhD6A
[saga]
2010/11/20(土) 21:23:48.24 ID:paIcwrUo
美琴は恨みがましい目をしながら御坂妹を見ていたが、当の本人はまったく気にした様子が無い。
言動を鑑みるに感情が無いわけではないようだが、表情だけ見るとまるでロボットのように無感情だ。
「……さっきから思ってたけど、アンタって本当に表情が硬いわね。私のクローンとは思えないくらい」
「そうですか? これでも意外と感性豊かになった方なのですが、とミサカは昔はもっと酷かったことを懐古します」
「これより酷いって、一体どんなのだったのよ……」
「ミサカたちの持つ知識や経験の殆どは、洗脳装置(テスタメント)によって強制入力(インストール)されたものですから。
洗脳装置に感情を足すという技術はありませんので結果的にこのようになってしまったものと思われます、とミサカは冷静に分析します」
どうやら、ただ表情が硬いだけではなくて本当に感情が薄いらしい。
確かに科学的な方法で感情を足すなんていう技術は聞いたことが無いが、感情が薄いのと表情が硬いのはあまり関係無いのではなかろうか。
どんなに薄いといっても一応感情を持っているのだから、ここまで徹底した無表情なのは少しおかしい気がする。
それに、本人がわざと無表情を維持しているわけでもなさそうだ。
しかし美琴は、恐らくこれが彼女に与えられた個性なのだろうと納得することにした。
「そ、それより! いつになったら情報のヒントとやらを教えてくれるのよ?」
「ああ、それでしたら別れる時にでもお教えします。
教えてしまったら、お姉様はまたすぐにミサカを放っぽって何処かへ調査しに行ってしまいそうですから、とミサカはもったいぶります」
「流石に私だってそこまで薄情じゃないわよ。もうこの際だから、今日一日くらいなら付き合ってあげるわ」
「でしたら、ミサカのリクエストにも応えて頂けますか? とミサカはお姉様にお伺いを立ててみます」
「ん? 何よ」
「この後にプリクラというものを撮ってみたいです、とミサカはリクエストします」
「!」
美琴は驚いて、一瞬だけ目を大きく見開いた。
しかし御坂妹はプリクラに思いを馳せているのか、明後日の方向を見つめていて美琴のことを見ていなかった。
「あ、アンタ、プリクラやったことないの……?」
「はい。ミサカたちはあまり自由に出歩くことが出来ませんから、そもそもこうやって遊び歩くこと自体が初めてです。
ですので、せめて形に残るようなものを残したいと思いまして、とミサカは遠回しにお土産を要求します」
「ふうん……、クローンも大変なのね」
「ええ、大変です。様々な薬物を使って無理矢理成長を早めているので寿命が極端に短いですし、
定期的に調整を受けなければまともに生きていくこともできませんし、
有名人であるお姉様とそっくりな外見をしているので無闇に外で遊ぶこともできませんし、
特にこのミサカはあのやんちゃな幼女の面倒まで見なければならないですし。
なので今日はここぞとばかりに遊んでやろうというわけなのです、とミサカはミサカが遊びたい年頃であることをアピールします」
マシンガンの如く繰り出される御坂妹の苦労話に、美琴は思わず絶句してしまう。
やりたい放題やっているように見えるが、今日は特別に羽目を外しているだけであって普段は苦労しているようだ。
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