過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
1- 20
140: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/20(土) 21:27:01.52 ID:paIcwrUo
……出た。
美琴は内心呆れながら、如何にもといった風貌の不良たちを見やる。
ここに居るのは殆どが普通の学生と言っても、それはあくまで『殆ど』であって別にまったく不良が居ないわけではないのだ。
しかもこんな時間にこんな場所で、年頃の少女が二人で遊んでいるのに絡まれない方が珍しい。

と言うか、美琴たちがこんなにこれ見よがしに常盤台の制服を着ているのに、この不良たちは気付いていないのだろうか。
常盤台中学と言えば、レベル3以上の人間でなければ入学することすら許されないという超エリート校だ。

しかも何処かの国のお姫様を不合格にしたとか、
全生徒の能力干渉レベルを総合すると生身でホワイトハウスを攻略できるとかいう伝説じみた噂まで持っている。
すると当然常盤台の学生は相当強い能力を持っていることになるわけで、つまりこの状況はどう考えても不良たちの方がピンチなのだが。

「アンタらねえ……、喧嘩する相手はちゃんと選びなさい。痛い目を見ることになるわよ?」

「ああ? ちょっと強い能力持ってるからって調子に乗ってんじゃねえぞ」

「何も考えずに常盤台の女に声を掛けるとでも思ってたのか?」

「……………?」

美琴が訝しげな顔をすると、不良が突然御坂妹に掴みかかってきた。身体強化系の能力者らしい、凄まじいスピードだ。
しかし御坂妹は自分の肩を掴もうとした不良の腕を取ると、その勢いを利用してそのまま一本背負いに繋げる。
どうやら軍用に製造されたというのは本当のようだ。物凄い勢いで地面に叩き付けられた不良は、脳震盪を起こして失神した。

「な、なんだこの女!?」

「成程、この程度なら確かにレベル3程度といったところでしょうか。
 それでもやはり常盤台中学の生徒に手を出すのは無謀と思われますが、とミサカは驕りの過ぎる不良たちに忠告します」

「う、うるせえ! おい、こっちの女からやっちまうぞ!」

男の声を皮切りにして不良たちが一斉に御坂妹に向かって能力を行使しようとしたが、その能力はひとつとして彼女に届くことはなかった。
御坂妹の前に躍り出た美琴が、その攻撃すべてを巨大な電撃で呑み込んだからだ。

「ちょろっとー、無視しないでくんない? 確かにこの子もそこそこ強いみたいだから気を取られるのも分かるけど、
 もっと気を付けるべき人間がすぐ隣にいるのに気付かないってのはどうなのよ?」

「な、なんだ今の……」

「オイ、コイツまさか常盤台の超電磁砲……」

「気付くのおっそい」

美琴が右腕を振り上げると同時、不良たちは真っ青な顔をして一目散に逃げ出した。
しかし美琴は不敵に笑うと、構わずにその手を振り下ろす。

「人の妹に手ぇ出しといて逃げられるとでも思ってんの?」

凄まじい音を発しながら迸った電撃にいとも簡単に絡め取られた不良たちは、綺麗に意識を刈り取られて地面に倒れ伏した。
それを確認した美琴は事も無げに息を吐くと、携帯電話を取り出してさっさと警備員に通報する。


<<前のレス[*]次のレス[#]>>
1002Res/1072.87 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice