過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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176: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/11/27(土) 16:53:40.27 ID:1DNSA0ko
「でも、これからどうしようかしら。コイツがコレじゃ乗り物に乗るのは難しいだろうし」

「あなたは何かリクエストはありますか、とミサカは問い掛けてみます」

「俺か? 俺は……、特にねェ……、な」

「言いながら凄いチラッチラジェットコースター見てますが、やっぱりあなたももう一度乗りたいのですか?
 とミサカはちょっと期待してみます」

「分かりやすすぎるわよアンタ」

「あー……、乗りたいんだったら乗ってきて良いぞ。俺はここで待ってるから」

「まあ、確かに休憩がてらそうするのも良いかもしれないわね」

それで意見が一致しかけた時、突然御坂妹が何か思いついたというようにぽんと手を叩いた。
その音に全員の視線が集まると、御坂妹は人差し指を立てながらこう提案する。

「ならば二手に分かれませんか? お姉様もここで休憩していたいですよね? とミサカは名案を口にします」

「へ? ああ、私は別にまた乗りたいわけじゃないから良いけど……、あれ?」

「ならば二手に分かれましょう。あ、勝手にどこかに行ってしまっても一向に構いませんから。
 それでは乗り終わったら携帯電話で連絡しますので、とミサカは言い逃げとばかりに一方通行の手を引いて猛ダッシュします!」

「ちょ、オイコラ待てこっちは杖突いてンだぞ加減しろォ!」

半ば引き摺られるようにして去って行く一方通行を見送りながら、しかし美琴は未だかつて無いほどの緊張状態に見舞われていた。
いつも無表情なくせに、やたらとニヤニヤしていた御坂妹の顔が思い出される。

(あ、あの子どういうつもりなの!? これって、これって……)

「オイビリビリ、どうした? お前もなんか顔赤いぞ。実はジェットコースター駄目だったか?」

「そそそそっそそんな訳ないじゃないばっかじゃないの!? アンタは黙って休憩してれば良いの!」

「そ、そうか? なら良いんだけど……。でもやっぱりちょっと顔が赤い気が」

「気のせいよ気のせい! ほらコレさっさと飲み干せ!」

「うぶっ、なんかまた厳しくなってる気がする……。不幸だ……」

上条は自由な体制で休むために一旦美琴に預けていたドリンクのコップを再び受け取ると、言われたとおりにそれを飲み始めた。
その一方で美琴は、上条から思いっ切り顔を逸らして何とかして熱くなってしまった顔を冷まそうと努力していた。

(遊園地でコイツと二人きりってまるで、で、デー……、いやこれは偶然こうなっただけであって別にそういう意図があったわけじゃ……)

「おーいビリビリー、飲み終わったぞ。気分もだいぶ良くなってきたし、どっか行くかー?」

空になったコップをベンチの隣に置いてあったごみ箱に捨てながら言ったが、美琴から反応がない。
上条はやはり気分が悪いんじゃないかと思って美琴に呼び掛ける為にその肩にぽんと手を置いた、その瞬間。


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