過去ログ - 上条「だからお前のことも、絶対に助けに行くよ」一方「……」
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206: ◆uQ8UYhhD6A[saga]
2010/12/06(月) 01:10:40.67 ID:X3JHb.co

「オイ、順番来たぞ。さっさと乗れ」

一方通行にまで腹の横を足で突かれながら、上条は未だ痛む腹部を抑えて美琴と共に観覧車に乗り込む。
あんなに嫌がっていた割には、美琴は大人しく観覧車に入ってくれた。
それを見送った一方通行と御坂妹も、二人が行った後にやってきた観覧車に乗る。

「ふう。まったくあの二人は本当に世話が焼けますね、とミサカは溜め息をつきます」

「御坂の放電で観覧車が止まらなきゃ良いンだが」

「……そこは、彼が右手で上手く受け止めてくれるのではないでしょうか、とミサカは希望的観測を述べます」

「そォなることを願うしかねェな」

まだ低い景色を眺めていた二人は互いに顔を見合わせると、揃って隣の観覧車に目を向けた。
一瞬光ったような気がした、が……。たぶん気のせいだろう。



―――――



「なんで私がこんな奴と……」

「ハハハ……。悪いなビリビリ、御坂妹がどうしてもこうしたかったみたいだからさ。姉なんだし、妹の為に我慢してくれ」

美琴は観覧車に乗り込んでからと言うものの、窓の外の景色を眺めながらぶすっとしていた。上条の顔を見ようともしない。
やっぱり相当嫌われてるなあと的外れなことを考えながら、上条は困ったような笑顔を浮かべている。

「……ん?」

そこで、上条はふと違和感に気がついた。
美琴の雰囲気が、いつもと何となく違うのだ。
……確か、以前にもこんなことがあった気がする。あれは、いつのことだっただろうか?

「あ、分かった分かった」

「はあ? 何よ、急に」

「いや、今やっとお前が化粧してることに気がついたんだよ。
 この間地下街に行った時は気づかなかったけど、雰囲気が同じだからあの時もそうだったんだよな? うん、可愛い可愛い」

「ふえっ!?」

基本的に常盤台中学では化粧は禁じられているのだが、
相手に化粧をしていることを悟られない程度の自然な化粧は『淑女の嗜み(レディライクマナー)』として許されている。



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